ステロイドとは何でしょう? その作用は?

 ステロイドとは副腎皮質ステロイドホルモンという副腎という臓器から分泌されるホルモンのことで、正常な状態でも身体を維持するために重要な働きをしています。ステロイドには強力に炎症を抑える作用と免疫の働きを弱めてアレルギー反応を抑える作用があります。この作用を利用してステロイドを含んだ外用薬はアトビー性皮膚炎をはじめ色々な皮膚疾患に使用されています。

    ステロイドには炎症を抑える作用とアレルギーを抑える作用がある。




ステロイド外用薬にはどんな強さのものがあるでしょう?


                     ※クリームも軟膏とほぼ同じ強さ

   最強と最弱では4000倍近くの違いがあります。


場所によりステロイドの吸収に差があるのでしょうか?
 
 ステロイドの吸収は皮膚の厚さの違いや毛包の数の違いにより部位によって大きな差があります。



   顔と外陰ではステロイドは良く吸収されます。

ステロイド外用薬にはどんな副作用があるのでしょう?
 
 全身的な副作用

 ステロイドを長期に内服すると、糖尿病や高血圧、胃潰瘍、骨粗しょう症などの副作用が起こる可能性があります。しかし、ステロイド外用薬ではかなり強いものを1日10g以上、数カ月塗り続けなければ全身的副作用は起こりません。

 皮膚の副作用

 注意しなければならないのは塗った場所に起こる副作用です。よく見られるものとしては、写真のように血管が浮き上がって赤く見えたり、皮膚が薄くなる、ニキビができるなどです。

 ステロイドが吸収されやすい顔や外陰部で起きることが多いのです。

   外用では全身的副作用はまず起こらないが、顔と外陰部は要注意。

ステロイド外用薬の強さはどのように選ぶのでしょう?

 専門医は皮膚症状の重さ、部位、外用が必要な期間を考えてステロイド外用薬の強さを決めています。
 例えば、写真のように、肘の皮膚が厚くなってしまったアトビー性皮膚炎では「非常に強い」ランクの外用薬を10日程度使い、軽くなった後に「おだやか」または「弱い」ランクの外用薬に変えようと考えます。

 また、ステロイドの副作用が起こりやすい顔や外陰では、症状が重くても最初から「おだやか」または「弱い」ランクの外用薬で治療できないかと考えます。

   専門医は症状の重さ、部位、期間から強さを決めています。





ステロイド外用薬を使用する際にはどのような注意が必要でしょう?

 1.指示された部位を守って、違う部位に勝手に塗らない。
 2.指示された塗布回数を守る。
 3.使っているステロイド外用薬の強弱の関係を良く理解する。
 4.症状が変化したら新しく指示を受け、良く効くからと勝手に同じ外用薬を長期間塗らない。
 5.かゆみが止まってもすぐに中止しない。かゆみで症状の判断はできません。
 6.人からもらったり、人にあげたりしない。

   専門医の指示をきちんと守って、有効なステロイド外用薬を副作用を起こすことなく使用しましょう。